光
TOKIIRO EXHIBITION 2019
11.6 (WED) – 11.10 (SUN)
組む東京
インスタレーション制作 / 近藤 義展 (TOKIIRO)
「光、影なくして知れず。
愛、植物 (キミ)なくして知れず。」
生命の存続には絶対的必要不可欠であるけれど目には見えない存在、光。
遮ったり、反射したりすることで存在を認識することができる。
愛、充満されているはずなのに対象のものや人がないと認識できない存在。
多肉植物の世界をとおしてこの充満された万物の命の源を表現しました。
光という大いなるテーマを多肉植物で表現するうえで組む東京という器は必須でしたし、オーナーの小沼訓子さんの導きなしでは実現できなかったとおもいます。
地下から屋上までの4つのフロアーを使い、
フロアーごとそれぞれに僕が考える光の解釈を表現しました。
1st floor
光
インスタレーション
鉄、LED、多肉植物
多肉植物の世界には様々な彼ら独自の進化と動きがあります。彼らのコミュニティが存続する要素はミネラルのほかに、水と二酸化炭素と光。彼ら目線で光を見てみると新しい発見があるかもしれません。
天高3800㎜の1階には高さを生かした3メートルの鉄のフレームに見上げる目線で大きな世界を設置。トップからは光合成を助ける育成LEDをふんだんに使い集光し多肉が生き生きと生きる姿を感じていただくと同時に肉厚の葉も光を通過させ葉の下にある命のコミュニティに光を届けていることが観察できます。
影を認識することで光の存在をより明確に感じていただきたかったです。
そして夜になるとより陰影がはっきりしてきます。今回の展示の中で昼と夜、相対する光の陰影もまた表現してみました。
そしてこの一階の中に表現させていただいたのは空間の中のつながりです。
光や愛のように目には見えない存在の重要性を伝える展示の中で「つながり(コネクション)」を植物同士、感じ合わせることで表現しました。
植物同士が引き合う空間に流れを表現しています。
2nd floor
光儀
インスタレーション
鉄、LED、多肉植物
太古より人類の文明と植物は密接な関係にあります。食、薬、染、着、芸、工、香そして儀。
このインスタレーションでは祭儀の前に空間に起きる無の時間を創作。言葉なき植物の波を感じていただきたかった。
昼と夜のコントラストも感じていただきました。
Basement
光、影無くして知れず
インスタレーション
鉄、LED、多肉植物 器: 吉田直嗣
可愛らしい多肉植物の印象を光と陰で凛とした本来の生命力や緊張感に表現を絞り込んでみるといかに人はストーリーの中にたくさんの解釈をもち着飾っているということに気づかされました。そこにあったのはただただ生きる植物の姿。それを私は美と認識しています。
Rooftop
空の近くへ多肉植物に会いに行こう
インスタレーション
多肉植物 RING器:石原稔久
○と□。植物は本来人間が作り出したテクノロジーの外側の生命です。組む東京の屋上は千代田
区のビルに囲まれながらも太陽と出会える空間でもあります。光に包まれた本当の彼らの色にぜひ会っていただきたい。時間を感じることのできる彼らの神秘にも触れてほしい。
地下から二階へと三フロアーで展開したテクノロジーの光源とは対照的に完全自然光での展示。
この太陽の光という生命の源に照らされるとき多肉植物に限らずすべての命は本当の色を見せ始めます。夜は月明かりの中、生命維持の活動を始めていきます。
期間中たくさんの方に足を運んでいただきリアルに生きる多肉植物も姿を通して、目で見ることができないいろいろの何かを見つけ持ち帰ってくださったのではないかと思います。
2020年という節目でもある年に人と地球のかかわり方を見つめる機会にトキイロが慣れることを想いながら・・・。